M's last diary

自分について知っているニ三の事柄

2022-01-01から1年間の記事一覧

吉田拓郎の引退

吉田拓郎が引退した。 コンサートで「タクロー!」と叫ぶ熱狂的なファンではないが、日本のアーチストで誰が好きかと聞かれれば彼の名前を上げるだろう。 リアルタイムに熱狂を共有した世代よりも私は少し若い。「結婚しようよ」や「旅の宿」のヒットは知っ…

少年の日の自分に負けない

高層ビルの下を歩いてたら、前を行く人たちがある地点に来ると進路を急に変える。 何だろうと思って、その地点まで来ると、道の真ん中にネズミの死骸が……。 思わずそれをよけて通り過ぎた。 数歩過ぎたところで立ち止まった。 少年の日の記憶がフラッシュバ…

バースデイライブ

バースデイライブをやった。 ほぼ満席。 思ったよりも多くの人が来てくれたのは嬉しかったが、複雑な思いもある。 「元気ですね」と言われたり、「あと10年は大丈夫だよ」などと励まされたりする。 それはそれで有難いのだが、その言葉の裏側には、「もうそ…

ギターを弾くホームレス

ギターを弾くホームレスがいた。 珍しく、まだ若い男のようだった。 腰まである長い髪に、ニット帽をかぶっていた。 最初の頃は毎日の様に弾いていたが、 次第に弾かずに寝ている事が多くなった。 ある晴れた日、久しぶりに彼のギターが聞こえた。 別に上手…

友達と仕事仲間

母の遺品を整理していたら、父が定年退職した時に会社の部下や同僚からもらった色紙が出て来た。 「先輩、また飲みましょう」「今度またゴルフに誘います」「たまには会社に顔を出して下さい」そんな言葉が書き込まれている。中には「不倫の相手はあたしで」…

壊れてないなら修理はするな

「壊れてないなら修理はするな」というのは確かイギリスのことわざだったと思う。 最初に耳にした時には意味が判らなかった。 よく考えると大きく頷く事ばかりだ。 「上手く行っている物事を、より上手くいく様に手直しすると、かえってダメにしてしまう事が…

引っ越しは人生を変える

人生を変える最も簡単な方法は「引っ越し」である。 と誰かが言っていた。 大学を卒業して実家を出たのが四十年前。 その時から今までに7回引っ越しをしている。 確かにその度に大きな変化があった。 新しい生活があり、 新しい刺激があり、 新しい出会いが…

自分に縛られる

自由でいたいと思っても いつも何かに縛られている 社会や世間のせいではなく 自分自身に縛られている 過去は忘れたと言いながら 昔の写真を捨てられない 楽しい思い出ばかりじゃないのに 昔の記憶に縛られている 誰かを欲しいと言いながら 人に会うのを恐れ…

同調圧力

同調圧力という言葉はどこから来たのだろう。 英語だとピア・プレッシャー(peer pressure)と言うらしい。 これに誰かが日本語を当てはめたと考えるのが妥当だろう。 この手の用語は外国から来る事が多い。 ハラスメントやルッキズムもそうだ。 日本に来る…

教師

教師という人種が嫌いだった。 人種という言葉で一括りにしては悪いかもしれないが。 何か共通して嫌なものを持っている。そんな気がしていた。 教師に嫌われていた訳ではない。 どちらかと言うと好かれていた。 贔屓にされたこともある。 こちらから愛想良…

死体と旅する男

トルコ映画を見た。 老人が亡くなった妻の亡骸と共に旅をして、故郷を目指す。 孫娘が旅の友だ。 二人は殆ど会話をしない。共通の話題もない。 老人は頑固だ。 周囲に止められ、警察に違法だと言われても、妻の亡骸を故郷に運ぼうとする。 地味でシンプルだ…

孤独は悪くない

「一人ぼっちは孤独じゃない」と何処かの女優が言ったとか……。 彼女の言いたいことには概ね賛成だけど、その言葉には「孤独=悪い事」みたいな前提を感じる。 「孤独はそんなに悪い事じゃない」 自分としては、こういう言い方の方がしっくりくる。 入園直前…

父と息子

父に似ていると言われると、あまりいい気分がしない。 昔からそうだった。 「あら、お父さんにそっくり」などと親戚や父の友人に言われると、子供心に嫌な気分になった。 何故だろう? 別に父が嫌いだったわけでもない。 かと言って大好きという訳でもなかっ…

般若心経

母の納骨は無事に終わった。 立ち会ったのは、僧侶の他に私一人。 最初に一周忌の法要があり、僧侶が般若心経に続き、いくつかのお経を唱えてくれた。 般若心経は経本を貸してもらって、私も一緒に声を出した。 母は般若心経が好きだった。 一時期、写経に凝…

納骨

明日は母の納骨に行く。 去年は色々な状況があって、納骨をしなかった。 約一年間、遺骨と暮らしたことになる。 その間に母の遺品を整理した。 何でも取っておきたい人だったので、なかなか量が多い。 途中手に取って眺めたり読んだりするので、どうしても時…

昔の写真

昔の写真をごっそりと捨てた。 なんだかスッキリした。 卒業アルバムや成績表はとうの昔に捨ててしまったが、あの時と同じ、いやそれ以上の解放感がある。不思議なものである。 震災などの時、思い出の品が消えて悲しむ人もいるが、それを機に生活が一変し、…

怒り

思えば子供の頃から心の中に怒りがあった。 世間に対する怒り。学校に対する怒り。家族に対する怒り。そして自分に対する怒り。 それをどうコントロールするか、それが大事だった。 特に小学校中学校の頃は、それが日々のテーマだった。 いや、その頃はコン…

ノラ・ジョーンズ

ノラ・ジョーンズを聞きに行った。 場所は日本武道館。久しぶりのコンサート鑑賞だった。 コロナの影響はだいぶん薄れて、会場はほぼ満席。 ノラの声は柔らかくも、力強く、独特の魅力がある。 素敵なコンサートだった。 椅子は堅かったが、時間もそれほど長…

自由は孤独

昔から感じていた事だが、本当の自由は孤独と抱き合わせだ。 父が死に、姉が死に、去年母が死んだ。 姉の死は予想外に早く、自然な順番からすれば母が先に死ぬはずだった。人生は何が起こるか判らない。 私の家族は四人だったが、三人が死に、私一人だけが残…

『娘よ』

パキスタン映画『娘よ』を見る。 争っている部族が、その和解の為に相手の首長とまだ10代の娘を結婚させる話。 そんな子供と結婚したがる部族の男の醜さよ。そしてそれを認めてしまう父親もまた、15歳の妻を娶っているという救いのなさ。 部族の誇りだかなん…

『禁じられた歌声』

『禁じられた歌声』という映画を観た。 2014年の公開されたこの映画を知らなかった。 イスラム過激派に占拠された西アフリカのマリ共和国ティンブクトゥの話。 イスラム過激派の支配は厳しく、女性は肌を見せてはいけない。靴下と手袋をしなくてはいけない。…

カラヤン

カラヤンのベートーベン交響曲全集を買った。 学生時代、ベートーベンのシンフォニーは全部持っていた。勿論それはレコード盤でほとんどが中古だった。指揮者も楽団もバラバラだ。 今回、初めて一人の指揮者の全曲集を買った。ボックスセットになっている。 …

ダイアリー

ダイアリーというくらいなら、毎日書かなければならないのか? と思いつつも別に書くこともなし。 というのは嘘だ。 本当は日々思う事はある。 しかし書くほどの価値もない。と思ってしまうから書かない。 今の最大の関心事は、古い書類を処分する事。 古い…

ショウビジネス

映画はショウビジネスなのか? それとも芸術なのか? このところ映画に関して「芸術」は旗色が悪い。 芸術的な映画は少なくなった気がする。 シリアスな映画は多い。 ジャーナリスティックな題材を選ぶ監督も多い。 しかし、それと芸術は本質的には関係のな…

夏が終わる

個人的には夏が好きだ。 最近の日本は以前よりも暑い。まるで熱帯地域の様だ。 これも地球温暖化のせいか? それでも夏が好きだ。 汗をだらだらと流しながら歩くのも悪くない。 問題は、それに同意してくれる人が少ないという事。 もう今年の夏も終わった。

引っ越し

それにしても早く引っ越したい。 母の納骨が終わったら、本格的に考えよう。 浦和とはもうオサラバだ。 そもそも帰ってきたくはなかった。母と一緒に暮らすため、仕方なく戻って来たのだ。 新宿の方が気持ちが落ち着く。 不思議なものだ。

クラシック

最近、久しぶりにクラシック音楽を聴いている。 主に聞くのはベートーベンのシンフォニー。学生の頃から変わらない。 久しぶりに聴くとやはり素晴らしい。5番と7番はいつ聴いても心がウキウキして来る。 カラヤンのしか残っていなかったので、そればかり聴…

日記?

日記などは続いたためしがないが、気楽に書こう。 60歳も過ぎると、人生の終わりを意識する。 「いやあ、今時は人生100年時代ですから」などという声もあるが、100年あってもそれは楽しい事なのか? 終わりがあるから美しいとも言える。 それに以前と同じよ…