M's last diary

自分について知っているニ三の事柄

家族

引っ越しは人生を変えるか?

子供の頃には親の事情で人生が変わる。 小学校の頃は転校が多く、延べ4つの小学校に通う事になった。転校の度に自分の環境、友人関係などは大きく変わった。その経験がその後の人生にどんな影響を与えたのかは良く判らないが、3年から5年周期で人生は変わ…

ありきたりな結末

「思い出補正」などという言葉がある。 誰が言い出したのか知らないが、昔観た作品や体験した出来事が、自分の中で必要以上に高く評価されてしまう事を言うらしい。実際はそれほどの事でもないのに、思い出によって補正されているという訳だ。 昔好きだった…

生まれ変わったら結婚しよう

「生まれ変わったら、結婚したい」と若い女の子に言われた。 「生まれ変わって俺が虫になってたらどうすんだ? キャーって悲鳴を上げて、叩き潰すんだろ?」 などと言って混ぜっ返したが、それで良かったのか? 30以上も年が離れている女の子にそんな事を言…

好きになれない人

好きな人に好きだと言うのは難しいが、嫌いな人に嫌いだというのは、もっと難しい気がする。 相手は昔の同級生で、同級生である事は確かだが、大した思い出もなく、友達だと思ったこともない。しかし同級生=友達と思う人もいるようで、彼がまさにそんな感じ…

友達と仕事仲間

母の遺品を整理していたら、父が定年退職した時に会社の部下や同僚からもらった色紙が出て来た。 「先輩、また飲みましょう」「今度またゴルフに誘います」「たまには会社に顔を出して下さい」そんな言葉が書き込まれている。中には「不倫の相手はあたしで」…

死体と旅する男

トルコ映画を見た。 老人が亡くなった妻の亡骸と共に旅をして、故郷を目指す。 孫娘が旅の友だ。 二人は殆ど会話をしない。共通の話題もない。 老人は頑固だ。 周囲に止められ、警察に違法だと言われても、妻の亡骸を故郷に運ぼうとする。 地味でシンプルだ…

孤独は悪くない

「一人ぼっちは孤独じゃない」と何処かの女優が言ったとか……。 彼女の言いたいことには概ね賛成だけど、その言葉には「孤独=悪い事」みたいな前提を感じる。 「孤独はそんなに悪い事じゃない」 自分としては、こういう言い方の方がしっくりくる。 入園直前…

父と息子

父に似ていると言われると、あまりいい気分がしない。 昔からそうだった。 「あら、お父さんにそっくり」などと親戚や父の友人に言われると、子供心に嫌な気分になった。 何故だろう? 別に父が嫌いだったわけでもない。 かと言って大好きという訳でもなかっ…

般若心経

母の納骨は無事に終わった。 立ち会ったのは、僧侶の他に私一人。 最初に一周忌の法要があり、僧侶が般若心経に続き、いくつかのお経を唱えてくれた。 般若心経は経本を貸してもらって、私も一緒に声を出した。 母は般若心経が好きだった。 一時期、写経に凝…

納骨

明日は母の納骨に行く。 去年は色々な状況があって、納骨をしなかった。 約一年間、遺骨と暮らしたことになる。 その間に母の遺品を整理した。 何でも取っておきたい人だったので、なかなか量が多い。 途中手に取って眺めたり読んだりするので、どうしても時…

自由は孤独

昔から感じていた事だが、本当の自由は孤独と抱き合わせだ。 父が死に、姉が死に、去年母が死んだ。 姉の死は予想外に早く、自然な順番からすれば母が先に死ぬはずだった。人生は何が起こるか判らない。 私の家族は四人だったが、三人が死に、私一人だけが残…