思えば子供の頃から心の中に怒りがあった。
世間に対する怒り。学校に対する怒り。家族に対する怒り。そして自分に対する怒り。
それをどうコントロールするか、それが大事だった。
特に小学校中学校の頃は、それが日々のテーマだった。
いや、その頃はコントロールは出来なかったし、しようともしていなかった。
結果、喧嘩が多かった。
強かったわけではない。身体も小さく、負ける方が多かった。
しかし、相手がたとえ誰であろうと、噛みついた。
札付きの不良少年であろうと、担任に教師であろうと……。
あの怒りはその後、高校に入ってから、徐々に収まって行った。
抑えようと努力もした。
しかし、決して消えることはなかった。
心の奥底に残り火の様にくすぶって、時々、メラメラと燃え出した。
今でもその怒りはある。確実にそれはある。
決して消えることはないのだ。