M's last diary

自分について知っているニ三の事柄

父と息子

父に似ていると言われると、あまりいい気分がしない。

昔からそうだった。

「あら、お父さんにそっくり」などと親戚や父の友人に言われると、子供心に嫌な気分になった。

何故だろう?

別に父が嫌いだったわけでもない。

かと言って大好きという訳でもなかった。

要するに父から早く離れたかった。独立したかったのだ。

だから、ふとしたきっかけで父の子供だと思い知らされるのが嫌だったのだ。

自分は自分だ……そう思いたかった。

自分一人で育ったわけでもないのに。